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レビュー 菊池洋子 ピアノ・リサイタル モーツァルト 音のパレット

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兵庫県立芸術文化センターで行われた「菊池洋子 ピアノ・リサイタル モーツァルト 音のパレット 最終回」へ行って参りました。秋闌ける、季節が移ろい冬の気配が次第に感じられるようになりました。1日の寒暖差は大きく、朝晩は冷えを感じる風を襟を立て防ぎますが、週末の日中はと言うと、陽光が差し込み散策するには心地の良い季節です。

 公共交通機関を利用し会場へと急ぐ人並みに合流いたします。15分前に到着するとエントランスには大勢の人がチケットチェックに列を作り、CD販売ブースには人だかりだできていました。会場はKOBELCO 大ホール。ステージには中央にスタンウェイのグランドピアノと椅子。座席は1階前方右寄り。年齢構成はやや高めのオーディエンス。

 開演を告げるアナウンスのあと客席が暗転。静まりかえった会場の下手からキラキラと光る装飾が施された真っ赤なロングドレスを纏った菊池洋子さんが登壇すると大きな拍手が起こります。菊池さんが中央に歩み寄りピアノに左手を置き深々と一礼し、いよいよ開演です。





演目は
 ・モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第7番 ハ長調 K.309
 ・モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第16番 ハ長調 K.545
 ・モーツァルト:きらきら星変奏曲<ああ、お母さん、あなたに申しましょう>による12の変奏曲
  (休憩)
 ・モーツァルト:幻想曲 ハ短調 K.475
 ・モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第14番 ハ短調 K.457
  (アンコール)

 今回のプログラムは菊池さんが「音のパレット」と題してモーツァルト作品を演奏する一年半に渡る企画の最終回。兵庫県立芸術文化センターでは同時期に河村尚子さんによるベートーヴェン作品の演奏会も行われており、当ブログではその第一回をレビューを致しました。さて、モーツァルトのソナタは日常聞く機会が多い作品でもありますので、菊池さんのパフォーマンスに期待いたします。




 モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第7番。強めの打音。ステージが明るく華やかに彩るように鍵盤から伝わる音がステージへ響き渡ります。明瞭で小気味良いアレグロに自然と頷きます。モーツァルト作品には身も心も委ねたくなるような楽曲が多々ありますが、アンダンテはまさに旋律に心身を委ねます。菊池さんの感性にさっそく共感いたしました。

 モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第…

レビュー エドガー・モロー 無伴奏チェロ・リサイタル



 兵庫県立芸術文化センターで行われた「エドガー・モロー 無伴奏チェロ・リサイタル」へ行って参りました。10月に入り朝晩、窓から入る風には涼を通り越してやや寒さを覚え始めています。そんな週末の午後は突き抜ける青空に雲が気持ちよく浮かんで漂うような好天に恵まれました。公共交通機関を利用し、会場へと続く人波に続きます。

 広場前にはいつものようにダンス練習に励む若者たち。エントランスには忙しく行き交う人々とCD販売のブースに人だかりができていました。KOBELCO 大ホールには開演15分前に到着。座席は1階中央。ステージには背板のない椅子と低い譜面台のみ。年齢構成は幅広く子供の姿も目立ちました。

 開演を告げるアナウンスのあと客席が暗転。下手よりエドガー・モローさんがチェロを持ちステージに歩み寄ると客席は大きな拍手で迎えます。黒のスーツ、開襟の白シャツ、靴下は茶系のチェック柄、エナメルの黒靴。モローさんが客席に深々と一礼し、椅子に着座。いよいよ開演です。





 
 演目は
 ・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007
 ・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調 BWV1009
  (休憩)
 ・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第6番 ニ長調 BWV1012
 (アンコール)


 今回は2018年の兵庫県立芸術文化センター・KOBELCO大ホールでのリサイタル以来、同会場での2度目の観劇です。しかもオール・バッハの無伴奏チェロ組曲のプログラムはモローさんの魅力がより伝わってくることを期待し、と同時に無伴奏チェロ組曲の曲目自体への渇望を催し、胸が高鳴ります。





 バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番:お馴染みの旋律。チェロの胴鳴り豊かな響きがホールに満たされ、広い音域はステージ全体を楽器に見立てたかのような鳴り。プレリュードが終わったときに拍手したいくらい惹き込まれる演奏でした。バロック時代の空間を想像しながら現代の音をオーバーラップさせ聞いていました。

 バッハ:無伴奏チェロ組曲 第3番:第一番につづき、目を閉じるとあたかもアンサンブルで弾いているかのような錯覚、重奏感のある厚みを音に感じます。あまりにも心地よい響きにこくりこくりと舟を漕ぐ周囲の客席。夢うつつに近い現実に意識を置きつつも、モローさんが楽章の合間に額を拭う仕草が記憶に残ります。

 休憩を挟み、バッハ:無伴奏チェロ組曲 第6番。透明感のある音色の導入には直感的にステージ背景へ視覚・色彩的な”緑豊かな深い森”を感じ、そのイメージのままの音のように感じました。また難曲と言われる第6番ですが、指板に顔を寄せ耳をそば立てるような振舞いは第一番から終始変わらず、その実ステーブルな演奏という点にスマートな魅力を感じます。

 万雷の拍手でカーテンコール。アンコールはバッハ:無伴奏チェロ組曲 第2番よりサラバンド、そしてクーラント。他の楽曲を入れず、バッハ:無伴奏チェロ組曲でアンコールも通すモローさん。今回のリサイタルに対するこだわりが垣間見えたようでした。最後は一部客席でスタンディングオベーション。

 1年半前の前回と今回とではプログラムが異なりますので迂闊に比べらませんし事実そういう気持ちでシートに座りました。しかし、というかやはりというかソリストの個性は際立つもので、チェロの巧みな表現者としての存在を再認識いたしました。そしてエドガー・モローさんのファンがまた増えたことを確信した演奏会でした。










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