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Ocean Deep / Chlara [music review]

Chlaraによる2018年12月発売のアルバム「evo sessions」からの1トラック。アルバムは世代を超えた名曲のカヴァー集です。アートワークはChlara(クララ)さんが歌唱中のスナップショットでしょうか。ステージライトのイレギュラー・リフレクションを活かしたアートワークは、もしかしたらスタジオ録音時の模様なのかもしれません。

 レーベルはevosound。録音は2018年9月6日、Manila・Spryta Recordings Studioにて行われ、ミキサーはTom Hall氏 (Disk Eyes Productions, Seattle)、マスタリングはBastiaan Kuijt氏 (BK Audio, Amsterdam)、プロデューサーはRicson Mercado氏、エグゼクティブ・プロデューサーはAshley Whitfield氏 (Evolution Management Ltd.)がクレジットされています。









 「Ocean Deep」の原曲のコンポーザーはRod Trott、Jon Sweet両氏。シンガーのCliff Richard氏により1983年リリースのアルバム「Silver」に収録されAORのテイストを感じるスローバラード作品。2018年リリースのChlaraさんのバージョンではピアノ、アコースティックギター、パーカッションによるシンプルな構成。

 Dコードで始まるピアノのメロディとギターの和音にシンバルのアクセントが加わるイントロダクション。Chlaraさんがそっと歌い出します。優しく清澄で艶のある声のテクスチャでフワっと漂いスーッと消えゆくようなヴォイスにアコースティックギターのブリリアントな音色が絡み合い、ほんのりぬくもりを感じる繊細なサウンド。

 できない、ひとり、そして深海と切ないフレーズがつづく歌詞に込められたであろう心の機微を声で表現するChlaraさんと、その感情と楽曲の旋律の美しさを多彩な音で表現するバンドの演奏にグッと惹き込まれます。ギターのフレットが擦れる音、ピアノ伴奏の厚い響き、ワイヤーブラシの打音とツリーチャイムの金管の質感、定位がクリアに再現されている優れた音質。

 当アルバム作品をPCに取り込みMQA対応DACのデコーダを通すとMQA認証マークが青点灯します。MQA-CDのレゾリューションは…

コラム いま聴く平成のポップス30選 洋楽・オルタナティブロック編



 前回に引き続き平成の時代の音楽をプレイバックいたします。今回はオルタナティブロック。オルタナティブロックとは”もう一つのロック”、相対するものは従来のロック。背景にはショービジネス化したロックミュージックへの不満がありました。オルタナティブロックは先ずカレッジチャートで人気を博し、身の丈のカジュアルなファッションとシンプルかつストレートな音楽性で90年代以降、急速にロックシーンで支持されます。期せずして平成元年がその端境期でもありました。それでは聴いてまいりましょう。

 











平成2年(1990): R.E.M. - Stand (Green)


 

















 平成5年(1993): Radiohead - Creep (Pablo Honey)





 平成5年(1993): Pearl Jam- Rearviewmirror (Vs)






  









 
 


  平成8年(1996): Suede - Trash (Coming Up)













  平成10年(1998): Massive Attack - Teardrop (Mezzanine)













 



 平成13年(2001): Travis - Sing (The Invisible Band)



































 平成20年(2008): Weezer - Pork And Beans (Weezer)














































 いかがでしたでしょうか。30選と言いながら4曲ほど超えている点はご容赦ください。今回は敢えて外したNirvanaと同様に、筆者はR.E.Mの楽曲にも心を打たれ大阪・心斎橋・アメリカ村のタワーレコードに足繁く通った思い出があります。当時を思い返すと、いまだにR.E.M ”Shiny Happy People”やSpin Doctors ”Jimmy Olsen's Blues”のメロディが頭の中に流れてきます。
 
 ジーザス&メリーチェーンとストーン・ローゼズは1980年代にデビュー、のちにオルタナティブロックの原型と言われ、80年代最後の作品にその片鱗が現れています。R.E.Mやグリーン・デイはオルタナティブロックの黎明期から活躍したバンドの一つ、パール・ジャム、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、マルーン5、フー・ファイターズ、キーン、スウェードらと並び、今やロックバンドの代名詞的な存在。

 オルタナティブロックはフォーク系のR.E.M、パンク系のグリーン・デイ、ハードロック系のパールジャム、ファンク系のプライマル・スクリーム、エレクトロミュージック系のケミカル・ブラザーズ、マッシブ・アタック、メインストリームのロックでもあるU2、オアシスなどの様々な音楽性が内在しています。あるいは同時代にポール・ウェラー、エクストリーム、メタリカなどもオルタナティブな音楽性でオーバーラップする部分もあり、明確な境界線がありません。

 そこで変遷を眺めれば、音楽性として今日的にはディストーションこそ少なめにキックやリバーブを用いるポップスにオルタナティブロックとのつながりが見え、それがメインストリームに至った。そう考えれば、ロックにオルタナティブな居場所を求め、ついに商業的にも成功を収めたことは予期せぬ結果と言えなくもありません。しかしそこはあまり重要ではなく、むしろオルタナティブロックという革命的ムーブメントが音楽の多様性を創造したと筆者は捉えています。

 さて、NirvanaやR.E.MのCDを買いに求めた福岡・天神や大阪・心斎橋のタワーレコードはいまやその場所にはありません。平成の30年間に街のレコードショップがCDストアへ、CDストアがリロケーションしフロア面積が縮小。それは見方を変えれば30年前に戻っただけなのかもしれません。もっとも中古レコードショップが街に戻る現状を考えれば、リテールストアの盛衰は楽観的ではありませんが、悲観的にも思えません。

 平成の時代はまもなく区切りがつきますが、ロックがそうであるように音楽は流転し続けています。新しい時代にはどんな音楽と巡り会えるのでしょうか。(了)
 






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