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コラム 音楽メディアとファーマット・MQA Part18 - 音楽レーベルの視点から

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ここ数年、MQAを採用するオーディオデバイス・ハードウェアメーカー、レコード会社・音楽レーベルが規模の大小を問わずハード・ソフトの両面で増え始めています。そこで今回は、MQA-CDをリリースしたレコード会社・音楽レーベルがなぜMQAを採用したのか、おたずねしてみることに致しました。

 ご意見を承ったのは、当ブログで過去に音楽レビューさせて頂いた”西川彩織グループ「Dreamer」”のプロデューサーでありdoLuck Jazz主宰・平井清貴氏と、"岸淑香Trio「Life is too Great」”のプロデューサーでありティートックレコーズ代表・金野貴明氏です。音楽レーベルがなぜMQAを選んだのか。それでは制作サイドの生の声をどうぞご覧ください。

 尚、記事化にあたり都合上、構成や[]部など一部編集を行なっています。


doLuck Jazz主宰・平井清貴氏


 MQAを採用した経緯

平井氏「私がMQAに最初に接したのは、2017年秋に東京・吉祥寺のジャズ喫茶「メグ」で開かれたオーディオイベントでした。そこでMQA-CDの音を聴き、ボブ・スチュワート氏の話を聞いて、その場でMQAの採用を決めました。」


 MQAを採用する理由

平井氏「理由はいくつかあります。まず、CDパッケージにハイレゾ音源を収納できること。ハイレゾへの展開は専用のデコーダーが必要だが、44.1kHz/16bitの信号はそのまま問題なく一般のCDプレーヤーで再生できること。MQAにエンコードしたデータを用意すれば、以降のCD製造工程に何ら手を加える必要がないこと。ライセンス費がCD制作費を大きく押し上げることがないこと(実際、doLuck Jazzのような小さなレーベルでも)。MQAでの再生音が、まさに録音スタジオの調整卓の前で聴いているサウンドの空気感を見事に再現していたことなどです。」

平井氏「なかでも最大の理由は、通常のCD再生でも時間軸のブレの改善効果がある程度得られるということです。これはユニバーサル[ミュージック]さんも採用決定の大きな理由であったと聞いております。衰退の一途をたどるCDというメディア復権のきっかけになればという思いもありました。そうして年内に契約を結び、翌2018年よりMQA-CDの制作を開始しました。」


   MQA制作のプロセス

平井氏「それまでは主に88.2…

Souvenir de Florence (Allegro con spirito) / Unamas String Septet [music review]


 Unamas String Septetによる2017年7月発売のアルバム「Souvenir de Florence (フィレンツェの思い出)」からの1トラック。アルバムジャケットはフィレンツェにあるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のフォトグラフ。夕景と思しき街の空と山々のカラフルな美しいグラデーションのアートワーク。

 レーベルは沢口音楽工房・UNAMASレーベルOttava Records。録音は2016年12月13-14日、長野県軽井沢・大賀ホールにて行われ、プロデューサー・レコーディング・ミキシング・マスタリングはMick Sawaguchi氏、レコーディング・ディレクターはHideo Irimajiri氏(Armadillo Studio)がクレジットされています。





 
 
 弦楽器のフォルテで始まる印象的なイントロダクション。バイオリンの奏でる主旋律の随所にスフォルツアート。その音に滲みはなく、しかし単色ではなく僅かに重なる響きを持ち合せます。サポートするビオラ、チェロがリズムを作り、そしてこの弦楽の録音には7人目にコントラバスが加わり、さらに深い低域を豊かに表現しアンサンブルを形成しています。

 やがてビオラとチェロが旋律を奏で始め、バイオリンやコントラバスと共に弦楽の掛け合いが始まります。弱音と撥音の明瞭で敏活なハーモニー、しなやかや質感の幾重もの弦音、伸びたり跳ねたり躍動する音の展開に耳を傾ければ、自然と胸が踊ります。再び冒頭の印象的な旋律に戻り、やがてドラマチックに急展開し爽快にラストを迎えます。まさにAllegro con spirito (快活に、生き生きと)。
 


 UNAMASレーベルのYoutubeチャンネルでは収録時の模様をご覧いただくことができます。  

 作品全体を通してみても、フォルテやスタッカートなどアーティキュレーションが見えてくるような明瞭な音のディテール。またアンサンブルのプレーヤーが操リ出す楽器の持つ響きがホール空間に溶け合い、それを再現する部屋全体に音が広がります。視聴の際は自然にボリュームコントローラーのレベルを上げ、高精細なサウンドと卓越したプレイングに聞き入ります。

 「Souvenir de Florence (フィレンツェの思い出)」のライナーノーツを執筆した伏木雅明さんはYoutubeチャンネルでスリスプ&クリアーなアタックと絶妙な残響という2つの要素を挙げ、大賀ホールという演奏・録音空間の聴きどころとしての旨を解説しています。またUNAMAS・沢口さんは今回の録音の舞台裏として音響装置等のメソッドを公開しています。興味深い内容です。

 当アルバム作品をPCに取り込みMQA対応DACのデコーダを通すとMQA認証マークが緑色点灯します。MQA-CDのレゾリューションは24bit/176.4kHz。MQA-CD以外の音源としては24bit/192kHz(WAV, FLAC)、HPL9、5.1ch、Dolby HD、Spotify、iTunesなどがあります。





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