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2020年、最後のエントリーです。

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 2020年、最後のエントリーです。  今年も当ブログへ多くの来訪をいただき、誠にありがとうございました。  例年通り統計を見ますとアクセストップ5は、 トップページ MQA-CD リッピング・デコード検証 Mytek Brooklyn DAC+ レビュー Part1 リスニング編 SACD, HDCD, MQA-CD スペック比較考察 私的LS3/5Aを作ろう!-No.6-1 エンクロージャー突き板貼り編  ここ数年はほば同じアクセスのオーダーで推移しています。  今年を振り返ると、1、2月にコンサートへ出かけることができました。2月は会場へ足を運ぶことを躊躇する空気があり、すぐに帰宅する準備をして臨みましたが、会場は対策が施され座席の前後左右は隣席との距離がありましたので、安心とまでは言い切れませんが演目に集中して観賞することができました。これが今年最後の観劇になりました。  秋口からは制約が多いながらも演奏会が再開されました。このことは音楽に携わる皆さんの創意工夫と不屈の努力の賜物であり、音楽愛好家の端くれとして喜ばしい出来事でもありました。それ以前に、活動制約を受けながらも音楽に携わる人々があらゆる手段で繋がろうとする行為に遭遇する場面がありました。  フィクションだけに登場すると思い込んでいた世界が現実化した直後の混乱は、いま科学と医療の力で次第に落ち着き始めています。ただ、科学・医療が届きにくいエリアではまだ混迷が続くかもしれません。不安は増幅するかもしれません。悲しみが広がるかもしれません。残念ながらその影響は依然として計り知れません。  私は音楽の力を過大評価していません。したがって音楽が我々の命を救えるとは思いません。しかし傷ついた人の心を癒してくれるかもしれません。死に瀕した人の心に安らぎを与えてくれるかもしれません。闘っている人々の心を鼓舞しているかもしれません。その力が音楽にあることを私は信じています。  そして我々、人と人とは繋がれます。手のひらで繋がれなければ、それ以外の手段で繋がれることを我々は知りました。その繋がりはきっと混乱、不安、悲しみを抑えてくれる手助けになるはずです。そして待ちましょう。顔を覆うマスクを取り去り、人と人とが手を合わせて繋がり、不安から解放される日が来るまで。その日は決して遠くないはずです。  さて、2020年は

コラム 音楽メディアとフォーマット・MQA Part3



 Meridian Audio社のBob Stuart氏がComputer Audiophile誌上でMQAフォーマットへの質疑応答をいたしました。(A Comprehensive Q&A With MQA's Bob Stuart)MQAに関して、巷の期待感や懐疑的意見に対し技術論を含めQ&A形式で概ね網羅的に説明しており、興味深く記事を読み進めました。その中で幾つかの気になった点を挙げてみました。

 MQAはレッドブック(CD規格)に準拠し、MQA CDのリリースは可能なのか?との問いには、MQAはPCMなので、CDやBlu-rayなどの光学ディスクにファイルを収めたり、トランスポート出力することができるとしています。(Q38-A38)また現時点ではend-to-end(エンコード&デコード)のサービスではありますが、file-to-fileのコンバージョンも技術的には可能であると言及しています。(Q39-A39)

 リッピング可能か?またはDRMを採用するのか?との問いには、MQAはLPCMでありレッドブックCDと互換性があるし、DVDやBlu-rayにも格納できます。(Q8-A9) DRMはアクセス制限またはコピープロテクションですが、MQAはこれらのいずれも行いません。(Q79-A79)

 MQAのデコードにはハードウェアとソフトウェアの両方が必要か?との問いには、様々なプラットフォーム上でデコード可能であり、ハードウェアは必要ありません。Windows、OSX、Linux、Android、iOS、XMOSその他カスタム・プラットフォーム用にライセンスを提供しますとのこと。ただしハードウェア・デコードの方が音質は有利です。(Q42-A42)FPGAでMQAデコーダーを実装することも可能です。(Q-45-A45)

 2LのNielsenの楽曲のMQAファイルサイズが大きいのはなぜか?との問いには、これは注釈としてMQA陰謀説のトピックスになっているという記述がありますが、MQAファイルは24bitにリマスターしたもので、したがってオリジナルと比べファイルサイズが大きく異なっていると釈明しています。(Q40-A40) 

 MQAの13bitがLossless(可逆)で14bit以下はLossy(不可逆)なのでは?デコーダー無しの場合13bitでCD品質以下ではないのか?との懐疑論には、MQAは23bitを超えるダイナミックレンジを確保しつつ、オーディオ帯域内のノイズは3-6bit以下で13bitという数字は間違いだとし、デコーダー有りの場合、伝送路容量は15bit以上だとしています。(Q77-A78)(Q82-A82)

 MQAフォーマットに関しては、既存フォーマットの特性を表すビット数xサンプリングレートという数表示に慣れているので、ORIGAMI概念やテクニカルワードの独特の言い回しを交えて解説する該当のQ&Aを参照しながらフォーマットの性質を読み解くには、正直もう少し時間がかかりそうです。

 ただ、ロスレスでない点をして早々に否定的にMQAを切り捨てる論調を目にすることがありますが、それはここ数年のネイティブ信仰というべきか、ほぼ無駄に費やしたDSDムーブメントの副産物とも言えるであろう現象、その影響が窺い知れるところもあり、残念な感を持ち合わせていますが、それとは一線を画す観点を持っています。

 その観点とは、上記に引用的に挙げましたがレッドブック互換という点。これはSACDがCD互換性を有し、ハイレゾ規格に対応しながらコピープロテクトを採用しているが故に物理メディア・パッケージメディアとしてリスナーの要求に応えられない現状があります。そこへハイレゾスペックを有する物理メディアとしてのMQA CDのデータが、もしオーディオセットで再生できれば、これは上記パッケージメディアの代替としてのポテンシャルを有していると言えますし、さらにソフトウェアデコーダーが配布されることになれば、PCからDACを通してMQA音源をリスナーが手軽に聴くことができるということになるかもしれません。

 この観点と表裏の議論として、完全にロスレスではないフォーマットが受け入れられるのか?という点も引用的に挙げました。これは製作側の観点でもありますが、オーディオ評論家やオーディオ愛好家が強くこだわる音源のピュア性・ネイティブ性に彼ら製作側が必ずしも囚われないことを憶測すれば、MQAの非可逆性は製作側にとって何の障壁も生じない可能性があるということ。

 言い換えれば、もちろん製作側は最高の音楽をリスナーに届けることを生業としているわけですが、それとスタジオマスターをいずれかのメディアで販売することについてはマーケティングという別の論点ですので、彼らが太鼓判を押した音源クオリティがMQAであったならば、彼らがそれを採用するという可能性は、たとえそれがロスレスであったとしても十分に考え得ることです。MQAの論点は多いので、さらに議論が活性化すればとの思いがあります。




コラム 音楽メディアとフォーマット・MQA Part1 - MQAとは?
コラム 音楽メディアとフォーマット・MQA Part2 - MQA波及予測
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コラム 音楽メディアとフォーマット・MQA Part4 - 制作者利益について
コラム 音楽メディアとフォーマット・MQA Part5 - MQA懐疑論
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コラム 音楽メディアとフォーマット・MQA Part8 - MQA懐疑論的仮説
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